人/僕の世界

人といると楽しい

今日も友人とご飯を食べ

ドライブに行きワイワイ談笑した

 

かかる時の間

僕は人といるのが好きなのだと

地に足つけて思うのだ

 

しかし次の瞬間

僕の中にある重大な思想が渦巻き

しまいには先と逆に考える

 

つまり人といるのは嫌だと

それは窮屈で不快だと

そう思うようになる

 

僕は崖の縁で密かに咲く醜き花

それが望む世界は淡くはかなく

色のない空のよう

 

言うまでもなくそこは

誰にも近寄り難し

故にただ孤独あるのみ

 

だが最近はそうでもないと感じる

少しばかり人が訪れるのだ

孤独がその地を去ることを望めはせぬが

 

僕は人のことを信じることができない

良心を持って近寄る人であればあるほど

たちまち追い払ってしまう

 

人は言う

それは悪いことだ、と

僕にはよくわからない

 

なぜなら彼らの本心が

真に良心に根付くものか

計り知ることなど不可能だからである

 

かく稜ありき思想は

ぼくの行動を支配し

時に人を傷つけるらしい

 

だがそれは何も彼らに悪口を言うなど

そんな生易しいものではない

不幸にも

 

たとえるならそれは

儚げに咲く花に純粋な優しさで触れ

結果として散らせてしまうような罪悪感

 

あるいは水をやれどやれど

美しく咲かぬ花への絶望感

僕はそれを彼らに与える

 

そんな僕が作り出す世界にも

幸か不幸か関わり続ける人達がいる

全く不思議でならない

 

悪しきはそんな彼らに対し

どこかで嘲笑する自分がいること

その限りだ

 

一方で一人では抱えきれぬほどの

多大なる感謝の念もまた抱いている

彼らは本当に素晴らしい

 

僕はきっと彼らがいないとダメなのだ

とても愛しているのだ

だが抱いてはいけない感情もまたうちに

 

それは漆黒に染まった醜悪な嫉妬心

こんな僕を見てくれるならば

いっそ僕だけ見ていてくれと思うのだ

 

彼らが他の者へ関心を向け

僕にするのと同じように接すれば

たちまち僕の心は血で染まる

 

心から血が出るのだ

それは途方もない痛みを伴って

息などできるものか

 

今度は体が血に染まる

そうして寂しき崖に咲く醜き花は

赤色に染まって萎れてしまうのだ

 

かく罪作りな僕を純粋に愛し

簡単に萎れてしまう僕だけを見て

ただ側にいてくれる人はいるのだろうか

 

僕は先に申したかの醜悪な嫉妬心を

あるいは捨ててしまい

僕でない僕であるしかないのだろうか

 

人が僕の世界で生きていけないのならば

僕が玉の緒など絶えてしまえ

いいや 違う

 

僕は彼らが本当に良心から

僕と関わってくれているのだと

信じなければならない

 

時間はかかるであろうが

彼らに偽りの心がないならば

そういう人たちを大切にして生きたい